北欧家具と90年代
1970年代にオイルショックを迎えてから、急激になりを潜めてしまった、建築や家具などの、北欧デザインでしたが、90年代に入り、急激に立場を取り戻し始めたのです。
トーマス・サンデルなどの、新鋭デザイナー達が、全く新しいタイプの、機能性を重視した、シンプルイズベストの言葉に相応しい様な、無駄を取り覗いたデザインの家具を次々と発表し、北欧勢の反撃の火つけとなりました。
そして、90年代も後半に差し掛かると、宇宙や未来的とも言える様な、新たなデザインの家具を、北欧地方、フィンランドのデザイナーが家具見本市に出展した事で、インテリ系雑誌などにも取り上げられ、北欧家具のブームは完全に再燃したのです。
この様にして、現在も、北欧家具の世界的ブームは続いていて、イタリアと共に、北欧デザインは、世界の先端を走っている状態になりました。
ちなみに、デザインの素晴らしさで知られる北欧地方ですが、実は、福祉や労働環境にも恵まれていて、北欧を代表する様な、ボルボなどの会社は、他国に買いとられてしまいましたが、スウェーデンなどでは、企業同士の繋がりも深く、国民全員が働いている様な環境づくりに、国を上げて取り込んでいるのです。
北欧と建築
1990年代に、勢いを取り戻した、北欧デザインですが、北欧家具などに比べると、北欧建築は、世界的に見ても、地位を示せていない状態でした。
その要因として、世界的に見ても、北欧の建築は、シンプルさを基調としたデザインが多いので、他国の人間からすると、個性がない様に映ってしまう事もあり、北欧家具が、世界中のインテリ系雑誌に姿を見せているのに対し、北欧建築は、ブラックダイアモンドと呼ばれる、コペンハーゲンの王立図書館位しか、高い知名度をもつ建築はありません。
少し時代を遡ると、建築と家具を一体に考えてデザインも多かったのですし、建築の外装も内装も対としたデザインガ多かったのですが、その様な風潮は、世界的にも少なくなりました。
建築を芸術としてプロデュースする事は、現代でも根付いていて、デザイナーズマンションなども増えていますが、現代の風習では、デザイナーが建築の外観、内装、家具に、細かな所まで、統括して行うのは、個人の物件レベルでしか難しいと言え、昔の様に、公立の建築などのプロデュースを、個人のデザイナーに統括させる様な事はこの先ないのかもしれません。